天然のスポーツドリンク「すいか」

【管理栄養士】KSN

2018-8-8

(管理栄養士KSN)

■今回のテーマは「すいか」 について

「すいか」は野菜でもあり、果物でもあります!
農林水産省では、2年以上栽培する草本植物及び木本植物であって、果実を食用とするものを「果樹」とし、果物として扱います。そのため、果物と呼ばれることの多いいちごやメロン、すいか(いずれも一年生草本植物)などは野菜として扱います。野菜として扱いますが、果物として認識されることが多いため、「果実的野菜」という表記をしています。

<すいかの栄養について>

すいかは体を冷やす食べ物として知られており、なんと90%以上が水分です。夏場に起こりやすい脱水には、水分はもちろん、汗と共に失われるミネラル類を補給する必要がありますが、すいかはミネラルなどの栄養素も多く含んでおり、天然のスポーツドリンクとも言われます。ここではすいかに含まれる栄養素についてみていきましょう。

【主な栄養素】
◎カリウム 
細胞内外の水分量の調節に関わっています。また、筋肉の働きをコントロールしたり、血圧の調整にも関わります。カリウムは多くの食品に含まれるため、ダイエットなどで偏った食生活をすることなく、通常の食事をしていれば、不足しないと言われていますが、下痢や汗をかいた時などは排出が多くなり、不足しがちになります。 

◎βカロテン 
緑黄色野菜などに多く含まれ、強力な抗酸化力をもつ栄養素です。体内では必要量に応じてビタミンAに変換されます。ビタミンAは皮膚や目の健康をサポートします。

◎リコピン(=リコペン) 
強力な抗酸化力をもつ栄養素です。βカロテンと同じカロテノイドの一種ではありますが、こちらは体内でビタミンAには変換されません。

◎シトルリン 
アミノ酸の一種で、利尿作用があり、体内の老廃物の排出をサポートします。シトルリンはすいかから発見された成分であり、すいかの学名 Citrullus lanatus から名づけられたものです。昔は腎臓病に効くとされ、果汁を煮詰めて薬として使われていたそうです。

◎ビタミンC 
肌を日焼けから守り、皮膚に大切なコラーゲンの合成にも関わります。

ここでは主な栄養成分についてご紹介しましたが、その他にもマグネシウムや亜鉛など普段の食事で不足しがちな様々な栄養素が含まれています。

これこそ「天然のスポーツドリンク」と言われる由縁です!

https://www.ksn.kyoto/

<過去のコラム>
・森のバター「アボカド」http://www.soccer-teachers.com/News/view/eiyousi01/213